
イラン東部の都市、ビールジャンドから東に車で2時間、アフガニスタンとの国境にほど近い所に、マーフーニークという名の村があります。
この村の半数くらいの家屋は、屋根の高さが大人の肩くらいまでしかない独特の造りです。失礼ながら、あまりに低いので人の住居には見えず、まるでファンタジー映画やゲームの中のドワーフやゴブリンの家のようです。

翡翠のとれる岩山の合間を抜けた先にマーフーニーク村があります。

耕作には不向きな荒れた土地。人口は800人程。

左の写真は、窓ではなく家の入口です。茶室の躙り口くらいのサイズなので、しゃがまないと入れません。
夏は非常に暑く、冬もそれなりに寒い地域ですので土壁は厚く、開口部はなるべく小さくしているのです。

村の女の子ふたり


子供たちが案内してくれます。
チャーターした運転手からは、子供に金を無心されても渡さないように言われました。

ここは観光客に開放している家で、マーフーニーク博物館という看板が出ています。小さな穴倉のようです。
以前は村の人々は観光客から物乞いをしていたそうですが、このおじいさんが博物館を開き、そこから収入を得ることで物乞いをやめさせたという話です。

家の内部。およそ2.5坪くらいの広さ。立つことはできません。写真はキッチンです。
村を出てから、運転手と会話していると「なんだあんた絨毯好きなの?あの村でも作っていて観光客はみんな買っていくぞ。」とのこと。
事前にこの村をサーチしてなかったのでノーマークでした。家の内部の写真に少し写っているこの敷物、パイルを切りそろえていない手織りの粗い絨毯です。この土地のモノっぽいな、と少し気になったのですが、聞かずに出てしまいました。残念ながらこの村は遠いので、もう再訪する予定は無いのです。