top of page
執筆者の写真rugsrang

シーラーズ

更新日:2020年9月19日



シーラーズ

 実は今まで一度もシーラーズに行ったことが無かったのですが、今回ようやく時間をとることができて、訪れることができました。

 シーラーズはイラン南部、ファールス州の州都です。芸術と文化の街として知られ、イランの四大詩人のうちの二人、ハーフェズとサアディーはシーラーズの人です。そしてシーラーズ美人も有名で、女性の美しい街とも言われています。


ザンディーエホテル

 ホテルを予約していなかったので、ホテル探しから。ネットでアタリをつけておいた五つ星のザンディーエホテルへ向かいます。立派なエントランスホールに入ると正面にフロントがあり、そこには早速「超」シーラーズ美人が!



ザンディーエホテル

 部屋は新しくて清潔。こんないいホテルにたった2,500円で泊まっちゃっていいんでしょうか。朝食は品数の豊富なバイキングで、チョコレートファウンテンまでありました。日本だと朝食だけで2,500円とられそうです。

 イランは通貨安で何もかもがインフレになっているのですが、ホテルの価格はそれほど上昇していないので、特に安く感じます。1年半前、ビールジャンドの安ホテルがだいたい同じ位の値段だったので、現在のレートでのイラン旅行は本当にお得です。

 シーラーズの絨毯屋に聞いたところ、ザンディーエホテルがシーラーズで一番良いホテルだそうです。ロケーションも最高ですので、とてもおすすめです。


市の中心部にあるカリームハーン城


ヴァキールバーザールの周辺。歩行者天国になっています。

 シーラーズの街はどちらかというと進歩的というか、リベラルな気質だそうです。イスファハンは逆に保守的といわれています。

 そのせいかシーラーズでは、女性のほうから話しかけられたり、レストランのウェイトレスさんに一緒に写真撮ろうよ、と言われたり、人生初の投げキッスをされたりと、イランの他の地域では無かった経験もありました。

 本来は享楽的なイランの文化です。シーラーズがその文化の中心であった頃から息づく街の空気なのでしょうか。なんとなく感じる開放的な雰囲気に、旅行者の私も気分が弾み、滞在していてとても楽しい街でした。


 ヴァキールバーザール(オールドバーザール)内の絨毯エリア


 一応イラン各地の絨毯が売られていますが、やはり地元ファールス州の製品が豊富。広げて見せてもらう分にはタダ。


 主な仕入れはバーザール近くの倉庫兼事務所で。大量の在庫からこの地の絨毯をじっくりと選びます。品質も価格も満足の行く仕入れができました。


さて、シーラーズで観光というと、真っ先に挙げられるのが、世界遺産のペルセポリスです。シーラーズから少し離れた隣町、マルヴダシュトにあります。さすがイラン観光の一大名所だけあって、遺跡はよく整備されています。



 2500年前のアケメネス朝の王宮の遺跡。荒野が広がる現在からは想像もできませんが、当時はこの辺り一帯は緑の森に覆われていたそうです。

 高い円柱が今も何本か残っています。これに屋根が掛かっていたのですから、往時はさぞかし壮麗だったことでしょう。

 このペルセポリスはアレキサンダーの遠征によって焼かれ、破壊されました。イラン人の名前で、イスカンダルというのがありますが、イスカンダルとはアレキサンダーのことです。だいぶ昔に流行った名前だそうで、イラン人はイスカンダルという名前を聞くとかなりのお年寄りを想像するみたいです。


 もう一か所、シーラーズに訪れた旅行客が必ず訪れるであろう場所はナスィーロルモルク(ナスィール・オルモルク)という名のモスクです。


 有名な割にはこぢんまりとしたサイズのモスクですが、美しいタイル装飾で飾られています。


 例の色とりどりの光の差し込む間はこちら側。


 太陽が昇って間もなくの頃。まだ完全に光は差し込んできていません。


シーラーズ

 徐々に部屋いっぱいに色とりどりの光が満ちてきます。

 太陽の位置的に時期は冬の朝がベストだそうです。訪問時は1月でしたのでラッキーでした。ちなみに絨毯は残念ながら機械織りです。


厳密に言うとステンドグラスではなく、木組細工に色ガラスをはめ込んでいるだけです。


しかしながらなんと美しく幻想的なことでしょう。

 仕方のないことではありますが、床にまで光が届くベストの時間帯には、観光客がかなり増えてしまいますので、旅行ガイド誌のような写真は撮れなくなってしまいます。できるだけ早い時間に到着しておくのがおすすめですが、むしろ写真を撮ることにはあまりこだわらず、その場で刻一刻と移り変わる光が織りなす美をゆっくりと楽しむのが一番かもしれません。

 シーラーズやその南のブーシェフルでは、ペルシア湾で獲れるその名も「シャーメイグー」(王様エビ)が食べられると聞いていたのですが、こちらは時期は夏限定のようで食べられませんでした。冬のマスジェデ・ナスィーロルモルクは堪能したので、今度は夏に来てエビを存分に食べてやろうと思っています。

閲覧数:609回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page