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  • 執筆者の写真rugsrang

ナインのシェルキャットファルシュの工房



シェルキャットファルシュ ナイン

 イスファハーンとヤズドの間にあるナインの街。ここにシェルキャットファルシュのナイン工房があります。シェルキャットファルシュはイラン国の資本の入った絨毯会社で、有名なペルシャ絨毯の産地各所に工房を持っています。


シェルキャットファルシュの工房

شرکت سهامی فرش ایران

اداره فرش بایین

 突然のミミズ文字ですみません。看板には「シェルキャッテ サハーミーイェ ファルシェ イーラン_エダーレイェ ファルシェ ナーイーン」と書かれています。直訳すると「イラン絨毯株式会社 ナイン絨毯事務所」となります。

 シェルキャットは会社という意味です。語尾の-eは次の語から~のという意味で後ろから繋げます。ファルシュは絨毯。シェルキャッテファルシュで「絨毯の会社」という意味になります。ですので日本では「シェルキャット工房」という記載を見かけますが、会社工房という意味になるので、かなり珍妙な表記といえます。


シェルキャットファルシュ ナイン工房

 実はノンアポでお邪魔したので初め断られかけましたが、交渉の末、私の想いを理解してくれて、快くご案内していただきました。

 工房の中は横糸とパイルを叩いて詰めるトントントンという音が響きます。織り子さんは65人いるそうで、かなり活気がありました。織機が10台以上並んでいます。この時作っていたのは全て6平米~9平米の9La(ノーラ:9本撚りの経糸を使うナイン絨毯の呼称)でした。案内してくれた女性が自信満々に「ノーラ」と答えた意味が、完成した絨毯を見るとわかります。いわゆるナインの9Laとしてよく見かける絨毯とは出来が全く違います。


 この工房の責任者のシャフリヤーリーさん。得意気にシルクの糸を見せてくれました。 

 複数色のシルク糸を使っているナイン絨毯はここだけ。すべて草木染です。シルク糸を一部に使うことで、ラインが明瞭になり、華やかな印象になります。結びも50ラッジで作っています。


シェルキャットファルシュ ナイン工房 デザイン画

 製作中の絨毯のデザイン画を手に。工房全体がしっかりと管理されていて、安定した高品質の絨毯を作っています。


 この間隔で一段いくら、という風に、出来高で織り子さんのお給料は変わるそう。


シェルキャットファルシュ ナイン 事務所

 工場を見学させていただいた後、2Fの事務所で商談。和やかながらも、こと絨毯に話が及ぶとその眼差しは真剣そのもの。自社の製品への高い誇りが感じられます。提示された価格も・・・高い!

 ですが頑張って値切って2枚だけ仕入れて参りました。

 ナインのシェルキャットファルシュの絨毯、ショップで販売中です。必ずご満足いただけるお品だと思います。ぜひご覧ください。

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