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アルゲフールグ



ゼレシュク(ぐみの一種)の果樹園とフールグ城・村の遠景

 今回はブログトップの画像の城跡と村のご紹介です。

 ここは南ホラーサーン州ビールジャンドから東に60km、ダルミヤーン地区のフールグ村というところです。グーグルマップ等の英語表記はForgとなっていますが現地の発音ではフールグが近いです。威容を誇る山頂の城塞と、その麓に密集する四角い家々の風景は、その土色も相まって、異国情緒を強烈に掻き立てます。


 村にはアルゲフールグと言われる城郭の遺跡が残っています。ペルシア語のWikiをざくっと訳したので要約してご紹介します。しかし何分、私のペルシア語スキルは低いので誤訳が多々あると思いますがご容赦を。

 “もともとは、暗殺教団として有名なシーア派の分派イスマイール派(ニザール派)の重要な拠点のひとつとして造られたのが起源である。ニザール派は13世紀にモンゴルの攻撃を受けて教団は壊滅した。この教団の城としてはガズウィーン州のアラムート城が有名であるが、アラムート城が陥落したあと、フールグ城は教団のもっとも重要な拠点となった。ここで狂信者たちは名前を変え、ニザール派の敵を殺害する暗殺者として訓練されていた。

 しかし現在に残る遺構は新しいもので、18世紀アフシャール朝のナーディルシャー(イランのナポレオンと言われる軍事の天才)の時代、地域の支配者であったミルザ=バガーハーンによって建築が始まり、彼の息子ミルザ=ラフィーハーンが完成させたものである。

 城の内部は東から西へ三つの区画に分かれている。最初の区画は召使いの居住区、糧食庫、羊の飼育スペースとなっていた。二番目の区画は軍人や番兵の居住区及び軍需品の倉庫であり、三番目の区画に支配者とその家族が暮らしていた。

 建築に用いられている素材は石と日干し煉瓦・焼き煉瓦である。調査の結果、城は複数の年代に渡って増改築を繰り返されてきたことが分かっている。最も新しい部分はアフシャール朝期のものであり、現在の城壁と円筒形の八基の塔はこの時代のものである。”


 城の一番高い所からの眺めです。ご覧の通りこの地域一帯を遠くまで見渡すことができます。敵軍が現れてもかなり遠くから発見できたことでしょう。

 日本の観光地と違って転落防止の柵などは一切無いのでちょっと怖いですが、その分見た目を損なわないのがいいですね。緑はみな、ゼレシュクという赤い実のなる木です。実は酸っぱいですが、乾燥したものがよくイランのごはんの上にのっています。


 その昔の暗殺教団はシーア派でしたが、現在のフールグ村には、イランでは少数派のスンニ派の人々が村に暮らしています。偏見かもしれませんが、田舎なこともあり、かなり保守的で敬虔な印象を受けました。

 この時のドライバーの方は、この地方出身のスンニ派だったのですが、都度お祈りは欠かさず、ラマザーン中だったので断食もしていました。他の地域のチャーター車のドライバーさんたちは断食はしていなかったので印象的でした。

 異教徒の私には断食に付き合う義務は無いのですが、やはり助手席で飲み食いはしづらいので、必然的に私もほぼ断食状態。倒れない程度にこっそり水を飲む位です。もともと朝食を食べないたちなので、この期間は一日一食。念願のダイエットができました。




村のマスジェド(モスク)


 村内を散歩していると、「トントントン」という音が聞こえます。覗いてみるとそこはペルシャ絨毯をつくる小さな作業場でした。縦型の織機に座って夫婦で絨毯を織っています。

 私「サラーム、見てもいいですか?」

おじさん「お、絨毯が欲しいのかい?」

 私「いや今は見るだけ。写真撮っていい?」

おじさん「俺の写真なら撮っていいぞ。」

 私「平米あたりどのくらいの細かさで結んでいるの?」

おじさん「沢山さ。多すぎてわかんないよ。」

 ペルシャ絨毯というと女性が織るもの、と日本では(?)相場が決まっていますが、実際は地方によって男性も女性も家族みなで織るところも多いです。

 一方で遊牧民系は女性しか織らないように思います。男性は放牧にいくもの、女性は家事の合間に絨毯作り。農村部では農作業は家族総出。農閑期にはみんなで絨毯作り、という風習なのではないかと思うのですが、ご存知の方いらしたら教えてください。

 この地方で織られる絨毯はムード産、ないしビールジャンド産として流通しています。マーヒー柄のメダリオン、またはオーバーオールのデザインが多く、柄を縁取る白の部分には一部シルクを使うものが多いです。

 ビールジャンドの絨毯商によれば、「ムード?あそこじゃ20年以上前から絨毯は作ってないよ。」とのこと。州都ビールジャンドの南東20kmに位置する街、ムードはこの地域の中でも特に良質な絨毯として知られますが、過去の産地となってしまったようです。

 いつか機会があれば、このフールグ村からも絨毯を仕入れてみたいと思っています。


帰り道を教えてくれた村の青年

#イランの村 #南ホラーサーン州 #イラン仕入れ旅行記 #城遺跡

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